その名の通り、命がけの争い(弁護士に依頼した後の心構えの話)

ツイート

質問:弁護士に事件を依頼しましたが、相手方が憎くてたまりません。一日中相手のことを考えてイライラしてしまいます。最近は体調を崩し眠れなくなってきてしまいました。

法律事務所は人間の紛争を扱いますから、紛争が激化することもありますし、こういった悩みを持つ方もいらっしゃいます。ただ、このように紛争に囚われていると日常生活にも健康にも支障をきたしますからね、また下記の通りツイートしましたが、こういう方もいます…

これってあたしも経験したことありますし、意外とよくある話でして、実際に、ほかの弁護士からもTwitter上で「あるある!」との声が上がりました。引用RTを読んだりすると実際に似たようなことを経験したことのある弁護士も多いようです。

法律事務所に持ち込まれる紛争の中でも、特にご高齢のご兄弟間の争いは昔の感情的な対立も引きずって、し烈なものになりがちです。例えば親が亡くなって遺産分割という場面で自分は親の介護をしていたにもかかわらず、介護していなかった兄弟の方に親がたくさんの生前贈与をしていたことが判明した、などがよくある事例ですね(遺言がない場合も多いですし、遺言書があっても遺留分などでも争いが生じます。)。熟年夫婦間でもまた、昔、相手方が何度も浮気をした、暴力をふるってろっ骨を折った、子育てがつらかったあの時あんな暴言を言ったなど、長年のもう積もり積もった鬱憤が爆発して離婚調停、そして離婚訴訟になった場合は、やはりし烈な争いになりがちです。しかもそういった争いはまずいことに長期にわたる傾向にあります。数年戦争なんてざらにある話なんですね。

事件に費やすエネルギーが大きければ大きいほど、その代償も大きくなるのでしょうか。また、長年の事件に対する強い思いが知らず知らずのうちにその人の生きがいになっていたのでしょうか。原因はよくわからないのですが、事件解決とともに、ほっとしたのか体調を崩される方も多いです。上記ツイートの内容のように、中にはぷつりと糸が切れたようにして、お亡くなりになってしまう方すらいるのです。

弁護士に依頼する心構えとして、法的紛争になった場合は弁護士にお任せして事件のことは少し忘れて気持ちを落ち着かせるくらいでちょうどよいのかもしれませんね。人生をより良くするために弁護士に事件を依頼したのですから、争うこと自体が目的にならないように・・・

コメント