裁判所の書記官さんのお仕事とは…?
裁判所の書記官さん。あたしたち訴訟業務も行う街弁にとってみれば、大変大きな存在です。
X(旧Twitter)では、よく書記官さんのことをツイートしていたのですが、当業界以外の方から「書記官さんって何ですか」と質問されました。
たしかに、法曹関係者ではないと、書記官さんの役割ってよく分からないですよね。
あたしもそのとき、どうやって答えればいいかと分からなくて、つい「裁判所の使い魔です」と答えてしまいました(笑)まぁ、あたらずとも遠からずってところでしょうか。すみません。
正式には、裁判所書記官は、裁判手続に関する記録等の作成・保管や、民事訴訟法や刑事訴訟法といった手続法で定められた事務及び裁判官の行う法令や判例の調査の補助といった仕事をしています(裁判所法第60条)。詳細は裁判所のHPでご確認ください。
実際、弁護士が民事代理人として担当した事件の判決の問い合わせ電話で、朗報をもたらしてくれるのも、悲報をもたらしてくれるのも書記官さんです(弁護士は実際、民事裁判の判決言い渡し期日に出頭することは少なく、通常書記官さんに電話で判決内容を聞いたりします。)。
通常、書記官さんは裁判官と弁護士の間の情報をスムーズに伝達してくれるという役割を果たしてくれます。何せ、書記官さんは裁判所の窓口ですから、弁護士の姿をよく見ています。地方であればそれはなおのこと。
書記官さんと弁護士とのかかわり
さて、このように書記官さんは弁護士と、多くの接点があります。だからこそ、ちょっと面白い話もあるんです。
10年以上は前の話ですが、あたしが弁護士登録したときに少々問題となったのは、弁護士が調べずになんでも書記官に問い合わせしてくる(少しは自分で調べなさいよ!)という話でした。
そんな中で、仲の良かった男性の書記官さんから面白いエピソードを聞いたのでご紹介します。この「マユミちゃん(仮)」ツイートはみなさんに受けました(笑)
昔は書記官さんとの距離も近かった
今はちょっと雰囲気が違いますし、都会と地方で事情は異なりますが、10年以上前はもっと書記官さんと弁護士の距離が近い印象がありました。
もちろん裁判所と弁護士の癒着などという話は一切ないのですが、適切に交流があった方が一定の信頼関係が築け業務が円滑になりますし、弁護士会との情報交換もスムーズだったりもするのです。
特に、地方では、書記官さんがその地の新人弁護士を育てようとしてくれていたのも事実です。
破産管財事件や、後見等事件についても担う弁護士が足りないというところから、裁判所にとっても新人弁護士は貴重な存在だったと思います。あとただ目新しいもの好きな書記官さんだったかもしれませんね…
実際、弁護士業務を行う中で、あたしは書記官さんに助けられたこともままあります。
あたしが新人弁護士として法廷デビューしたときの時の話です。今は年増ですが、昔はういういしかったんです(照)
時折、厳しい書記官さん…
このように弁護士の生態を知り尽くしている書記官さん。
時には、こんな争いごとも生じます…
書記官さんは重要な裁判書類の受領書なども作成、管理しますからね、署名などがフリクション使用で消えたりするのは大ごとなんです。
またこのツイートのように、優秀で気が利きすぎる書記官さんもいます(笑)弁護士を信用してない、というか信用されてないのあたしだけなんでしょうかね…
だめおしで、事務員さんにも厳しい書記官さん。誤字は見逃しません(笑)
このように弁護士の訴訟業務に関与し、重要な役割を担ってくれる書記官さん。
いつもありがとうございます。いくら感謝しても、し足りないです!
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